私は20代のころ俳優をやっていたんですが、
もちろんそれだけでは食えないので
いろんなバイトをしてました。
その中に、
歌舞伎の大道具や小道具の
アルバイトがありました。
特に市川猿之助一門「澤瀉屋（おもだかや）」の
スーパー歌舞伎の裏方は楽しかったですね。
「新・三国志」という、
先代の猿之助（現・猿翁）が劉備役で
中国雑技団の役者さんたちとコラボした
めちゃめちゃ迫力のある舞台でした。
地方公演にもついていき、
歌舞伎俳優さんとも一緒に飲んだり
野球したりして親しくさせていただきました。
実はその中に今の4代目猿之助さんがいました。
当時は市川亀治郎の名で、
まだそこまで名前が知られてなかった頃です。
名古屋で一緒に野球したんですよね。
当然向こうは私のことなんて覚えてないでしょうけど。
なので、先日の一家心中事件を知った時は本当に驚きました。
澤瀉屋は、この先一体どうなってしまうんでしょうか？
澤瀉屋の危機
5月18日、「女性セブン」誌が猿之助さんの
セクハラ・パワハラ疑惑を報じました。
猿之助さんは両親と共に
「死んで生まれ変わろう」
といい、向精神薬を服用したとされています。
そして両親は亡くなり、彼だけが生き残りました。
猿之助さんに対し、
警察は自殺ほう助の疑いでの逮捕も視野に入れ、
詳細な捜査を進めているようです。
この事件により、
松竹は猿之助さんの出演を
10月まで中止することを発表しました。
猿之助さんが牽引してきた澤瀉屋一門では、
今もなお混乱が続いています。
現在、香川照之（市川中車）さんや
彼の息子である市川團子（だんこ）さんが、
猿之助さんの空白を埋めるために奮闘しています。
しかし、若手俳優たちは
45歳から歌舞伎を始めた中車さんに対して
十分な信頼を寄せていないようです。
これまで彼らは、
猿之助さんから給料をもらっていましたが、
今後は香川さんが一門を
引っ張ることになるかもしれません。
しかし、猿之助さんのいない状況で
給料を受け取れるのか、
弟子たちは不安を抱えているようです。
実際、澤瀉屋を離れたいと希望する者が
相次いでいるようなのです。
成田屋は静観
そんな中、注目の的となっているのが
市川團十郎さんが率いる名門・成田屋です。
何人もの人々が市川團十郎さんに
「弟子にしてほしい」と懇願したそうですが、
香川さんの存在のためか、
彼らは冷淡に断られてしまったようです。
ただし、裏では「彼は使える、あいつは使えない」
といった選り分けが行われているとも言われています。
もし実際に「大移籍」が起これば、
歌舞伎界の構図が大きく変わることは間違いありません。
このような「澤瀉屋解体」の動きに
松竹は待ったをかけています。
なぜなら、市川猿之助さんほどの実力を持ち、
集客力のある俳優は滅多にいないからです。
松竹は、猿之助さんの復帰を願っているのです。
実際、松竹は無期限ではなく「10月まで」と
期限付きの中止を発表しました。
それは猿之助さんに対して
「11月以降に出演してほしい」
という思いを込めているからです。
具体的には、2024年2月に予定されている
『スーパー歌舞伎II 鬼滅の刃』での
演出家としての彼の復帰を計画しています。
しかし、猿之助さんはこの構想を頑なに拒否し、
「もう引退させてくれ」と主張しているとのことです。
M氏の存在
さらに、猿之助さんのマネージャーで
俳優のM氏も彼の復帰をサポートする存在として
注目されています。
実際、事件現場で猿之助さんがM氏に宛てた
遺書と思われるメッセージが
見つかっているのです。
その中には「愛するM、次の世で会おうね」という文言や、
M氏に遺産を相続させるという趣旨の内容が書かれていました。
しかし、M氏は「週刊文春」の取材に対して
「俺は当事者でもなんでもねえし」
と答え、この事件に対して悲しんだり
興味を示したりしていないようなのです。
ただし、歌舞伎関係者の中で、
この発言を真に受ける人々は少ないようです。
M氏の発言は、
酒に酔っていたこともあるかもしれませんが、
猿之助さんを「被害者」の立場に
置くためではないかと言われています。
そうすることで、事件の発端となった
パワハラやセクハラ報道を帳消しにし、
世間から温かく迎えられる環境を作ろうとする
戦略の一環だろうというのです。
市川猿之助一家心中事件は、
まさに歌舞伎の脚本のような物語です。
悲しい事件ではありますが、
思い悩む主人公を愛する者が守る姿勢や、
関係者の思惑が交錯する様子に、
ファンの心は揺れ動くことでしょう。
一体、市川猿之助はどのような道を選び、
歌舞伎界はどのように変わっていくのでしょうか。
これからの展開がますます注目されます。
彼の行動には、確かにいろいろと
問題があったのかもしれません。
でも、死んでしまっては何も解決しませんよね。
悪かったことは悪かったと認めて償えば、
必ず復活できる時は来ると思います。
そういえば、香川照之さんも
セクハラやパワハラで問題になりました。
歌舞伎界はちょっと特殊な業界なので、
世間のコンプライアンスが通用しないんですかね。
問題が山積みではありますが、
私は澤瀉屋に消えて欲しくありません。
スーパー歌舞伎の鬼滅の刃、
これ観たいじゃないですか？
歌舞伎界に新風を巻き起こす家柄として
人気がある澤瀉屋。
猿之助さんには、また歌舞伎界に戻って
活躍してほしいと思っています。
See you！
